今では世界一ともいえる素晴らしい「日本のやきもの」が辿った歴史について、解説します。
日本では約1万2000年前の、世界最古ではないかといわれる土器が発見されており、日本のやきものは世界で最も長い歴史をもっています。
ただ、その後の日本におけるやきものの歴史は、中国や朝鮮の影響をうけて育ってきたといえます。
紀元4〜5世紀半ば(飛鳥時代)には朝鮮からろくろ技術と、窯が伝わりました。
轆轤によってさまざまな形のものがつくられるようになり、窯が伝わったことで、1000度以上の高温焼成が可能になり、須恵器に見られるように、水漏れしない、壊れにくい陶器の焼き物が焼けるようになったのです。
年表
年代名 |
時期 |
出来事 |
焼き物 |
縄文時代 | 紀元前145〜 | 世界史では中石器時代、または新石器時代に相当する時代。 | この時代の土器は基本的には深鉢形のものが多い。 |
弥生時代 | 紀元前250〜 | 稲作技術導入によって日本での水稲耕作が開始された時代。 | |
奈良時代 | 紀元250〜 | 日本の歴史の時代区分の一つで、奈良(平城京)に都が置かれた時代。 | 奈良三彩などがつくられるようになる。 |
平安時代 | 794〜 | 平安時代とは、794年に桓武天皇が平安京(京都)に都を移してから、鎌倉幕府の成立までの約390年間を指す日本の歴史の時代区分の一つ。 | この時代、須恵器は壺や甕、鉢などの容器類が中心となる。 |
鎌倉時代 | 1192〜 | 本格的な武家政権による統治が開始した時代。 | 主に大甕、壺、摺鉢など日常雑器が焼かれる。 |
室町時代 | 1394〜 | 室町幕府(足利将軍家)によって統治されていた時代。 | |
安土・桃山時代 | 1573〜 | 織田信長と豊臣秀吉が全国政権を握っていた時代。 | 緑釉、黄釉、白釉が登場。 |
江戸時代 | 1624〜 | 江戸幕府(徳川幕府)によって日本が統治されていた時代。徳川時代とも言う。 | 青磁、白磁、染め付け、赤絵も作れるようになる。 |
明治時代 | 1868〜 | 慶応の後、大正の前の時代。 | 盛業であった四日市萬古も不況に悩むことになる。 |